平成29年12月16日(土)に第10回FIT呼吸器外科研究会を行いました。お忙しい中,また,天候の悪い中,そして医局行事で参加できない先生方もいらっしゃる中,41名の先生方にご参加いただき感謝いたします。

<薬剤のレクチャー講演>
石川県立中央病院の田中伸廣先生がEGFR変異陽性肺癌に対する治療について自験例を含めて講義してくれました。

<若手医師の手術 –肺静脈の処理->
FITの目的の一つには,若手医師の育成,技術向上という大事な項目があります。今回若手の先生のため,若手の先生の手術ビデオを供覧し,手術のどこが難しかったか指導者などと話し合うコーナーを企画しましたがいかがでしたでしょうか。福井県立病院の髙山哲也先生,福井県済生会病院の立道佳祐先生,富山県立中央病院の和田崇志先生に初めての肺静脈処理のビデオを発表してもらいました。3名の先生ともに自分のビデオを見直し,しっかりと自己分析を行えていたと思います。また,指導側の先生もこれを機会にどのように指導すればよいか考え,自分の手術も振り返る良い機会になったのではないでしょうか。
実はあと2名若手の先生が発表の準備をしていました。若手の先生たちは手術の機会が早く来てうれしかったと言っていましたし,同世代の先生がどのような手術をしているか見たいと希望していました。

<テーマ:「手術困難症例」>
今回のテーマ演題は「手術困難症例」でした。金沢大学の齋藤大輔先生は「化学放射線療法後に行った胸部悪性腫瘍手術」を,石川県立中央病院の藤森英希先生は「完全胸腔鏡下に中下葉切除+上葉部分切除を施行した肺癌の1例」を発表してくれました。しょっちゅう遭遇する症例ではありませんが,一つの手術または治療のアプローチとして,自分でこのような症例に出会った時の参考になりましたでしょうか。

<特別講演>
今回の特別講演には呼吸器外科学会理事長で獨協医科大学呼吸器外科学教授の千田雅之先生においでいただきました。千田先生は皆さんもご存知のように,非常に難しい症例に対する手術のご経験が豊富です。ご講演では,自験例でのMontage型の気管分岐部再建や気管支形成に関わる合併症を中心にわかりやすくご提示いただき,他では聞くことのできない素晴らしいご講演でした。大変勉強になりましたし,ご講演を聞いていた先生方の手術意欲を引き出してくださったと思います。

今回も参加した先生方には積極的に討論していただきました。もう少し若手の先生の質問が増えるとより良い研究会になると思います。討論したこと,学んだことを日常の診療に役立てていただければ幸いです。

高山先生
  • 立道先生
  • 和田先生
  • 斎藤先生
  • 藤森先生
  • 千田先生

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