2019年12月21日(土)にTKP金沢新幹線口会議室において第18回FIT呼吸器外科研究会を行いました。年末の忙しい中、30名の先生方にご参加いただき心より感謝申し上げます。今後ともよろしくお願い申しあげます。
2020年1月から、製薬会社や器械メーカーからのスポンサーを受けるには、これまでよりもさらに規制が強くなります。薬剤メーカーからは、薬剤のレクチャー講演ではなく、しっかりとした薬剤の講演を行うことを要望されており、器械メーカーからはFITで、例えば、低侵襲手術に特化したような会を行って欲しいという要望があります。スポンサーをしていただくため、研究会の目的を失わない範囲で、要望を研究会運営に反映させていきたいと思います。
【第18回 FIT呼吸器外科研究会開催内容】
【若手の手術】
・富山県立中央病院 呼吸器外科 高山哲也先生
「呼吸器外科4年目の完全鏡視下左肺上大区切除術」
・金沢大学 先進総合外科 齋藤大輔先生
「初めてのロボット支援下胸腔鏡下胸腺胸腺摘出術」
【テーマ:縦隔腫瘍】
・福井県立病院 外科 立道佳祐先生
「心膜再建に胸腺組織を用いた縦隔腫瘍の手術経験」
・金沢大学 先進総合外科 吉田周平先生
「重症筋無力症を合併した正岡IVa期胸腺腫に対する拡大胸腺摘出術、胸膜切除」
・石川県立中央病院 呼吸器外科 藤森英希先生
「胸腺腫瘍に対する単孔、daVinci、拡大手術~手技と適応~」
今回はテーマが「縦隔腫瘍」でした。前縦隔腫瘍ばかりになってしまいましたが,バラエティに富んだアプローチが提示されました。いずれの発表も自分が手術を行うときに非常に役に立つ内容だったと思います。「若手の手術」も2題ありました。厳しい意見を言われることもあるかもしれませんが、上司以外の意見を聞くことは重要なことですので、若手の先生がさらに手術を行って萎縮せず発表して欲しいと思います。
【講演I】
石川県立中央病院 呼吸器外科 田中伸廣先生
『 ICI+化学療法時代の薬物治療戦略 』
【講演II】
大阪大学呼吸器外科 教授 新谷康先生
「縦隔腫瘍手術のコツ~アプローチから切除法まで~」
特別講演には大阪大学呼吸器外科教授の新谷康先生先生においでいただきました。大阪大学は縦隔腫瘍特に胸腺腫の治療に関しては日本をリードしてきた施設であり、新谷先生は臨床・研究ともに、その中枢を担ってきました。豊富な経験から臨床、研究に渡る貴重な講演を行っていただきました。大変勉強になりました。ありがとうございました。